2025年10月28日火曜日

 キーバインドの変更は、OSやデスクトップ環境によって最適な方法が異なります。Caps LockをCtrlに置き換えるための、WindowsとLinux(Ubuntu, Fedora, NixOS、X11/Wayland別)における効率的な方法を解説します。


Windows (10/11)での設定方法

Windows環境で最も効率的かつ推奨される方法は、Microsoft PowerToysKeyboard Manager機能を使用することです。レジストリを直接編集する方法よりも安全で簡単です。

1. Microsoft PowerToysを使用する (推奨) 🛠️

  1. PowerToysのインストール: Microsoft StoreまたはGitHubからMicrosoft PowerToysをダウンロードし、インストールします。

  2. Keyboard Managerを開く: PowerToysの設定を開き、サイドバーから「Keyboard Manager」を選択します。

  3. キーの再マップ (Remap a key):Remap a key」を選択して設定画面を開きます。

  4. マッピングの追加:Add key remapping」をクリックし、以下のマッピングを設定します。

    • Select (元): Caps Lock

    • To send (先): Ctrl (または Left Ctrl)

  5. 適用: 設定を保存し、PowerToysを有効にしておきます。再起動は通常不要ですが、設定が反映されない場合は再起動を試みてください。

2. レジストリを編集する (上級者向け)

PowerToysが利用できない環境や、よりシステムレベルで永続的な変更を行いたい場合に、レジストリのScancode Mapを編集する方法があります。これはOS起動前に適用されるため、リモートデスクトップなどでも有効ですが、誤った編集はシステムに影響を与える可能性があるため、必ずバックアップを取ってから行ってください。

  1. レジストリエディタを開く: Win + Rで「ファイル名を指定して実行」を開き、regeditと入力して実行します。

  2. パスへ移動: HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Keyboard Layout へ移動します。

  3. Scancode Mapを作成/編集:

    • Keyboard Layoutキーを右クリックし、新規 > バイナリ値を作成し、名前を Scancode Map にします。

    • Scancode Mapをダブルクリックし、以下のバイナリデータを入力します。

      00 00 00 00 00 00 00 00
      02 00 00 00 1D 00 3A 00
      00 00 00 00
      
  4. 再起動: PCを再起動すると設定が反映されます。


Linuxでの設定方法 (Ubuntu, Fedora, NixOS)

Linuxでは、X11環境かWayland環境か、また使用しているデスクトップ環境(GNOME, KDEなど)によって効率的な方法が異なります。一般的にはXKBオプションを使用する方法が最も標準的です。

1. GNOMEデスクトップ環境 (Wayland/X11) - Ubuntu/Fedora

UbuntuやFedoraの標準デスクトップ環境であるGNOMEでは、設定アプリまたはgsettingsコマンドを使うのが最も簡単で確実です。

GNOME Tweaks (GUI)

  1. GNOME Tweaksのインストール: (未インストールの場合)gnome-tweaksパッケージをインストールします。

    • Ubuntu/Fedora: sudo apt install gnome-tweaks または sudo dnf install gnome-tweaks

  2. 設定: GNOME Tweaksを起動し、「Keyboard & Mouse」(または「キーボードとマウス」)セクションへ移動します。

  3. Additional Layout Options (追加レイアウトオプション):Caps Lock behavior」(Caps Lockの動作)または「Additional Layout Options」をクリックします。

  4. 設定の選択:Ctrl position」(Ctrlの位置)または「Caps Lock behavior」から「Swap Ctrl and Caps Lock」(CtrlとCaps Lockを入れ替える)または「Caps Lock as an additional Ctrl」(Caps LockをCtrlとして使用)を選択します。

gsettings (CUI)

GNOMEのD-Bus設定を変更することで適用できます。WaylandでもX11でも有効です。

Bash
gsettings set org.gnome.desktop.input-sources xkb-options "['ctrl:swapcaps']"

ctrl:swapcapsはCaps LockとCtrlを入れ替えるオプションです。Caps LockをCtrlとしてのみ使用したい場合はctrl:nocapsを試してください。)

2. X11環境 (共通)

xkb-optionsを使ってシステム全体に設定を適用する方法です。

/etc/default/keyboard (Ubuntu/Debian系)

Ubuntuではこのファイル編集が一般的です。

  1. ファイルを編集:

    Bash
    sudo nano /etc/default/keyboard
    
  2. XKBOPTIONSの行を以下のように変更/追加します。

    XKBOPTIONS="ctrl:swapcaps"
    
  3. 設定を反映:

    Bash
    sudo dpkg-reconfigure keyboard-configuration
    

    または再起動します。

/etc/X11/xorg.conf.d/の設定 (Fedora/X11全般)

Fedoraを含む多くのディストリビューションで、Xorgの設定ファイルで設定する方法です。

  1. /etc/X11/xorg.conf.d/00-keyboard.conf (または類似のファイル)を作成/編集します。

    Bash
    sudo nano /etc/X11/xorg.conf.d/00-keyboard.conf
    
  2. 以下の内容を記述します。

    コード スニペット
    Section "InputClass"
        Identifier "system-keyboard"
        MatchIsKeyboard "on"
        Option "XkbLayout" "us" # 必要に応じてレイアウトを設定
        Option "XkbOptions" "ctrl:swapcaps"
    EndSection
    
  3. Xorgを再起動するか、システムを再起動します。

3. NixOSでの設定方法

NixOSでは、/etc/nixos/configuration.nixに設定を記述し、システムをリビルドします。

  1. /etc/nixos/configuration.nixを編集します。

    • X11/Wayland共通: services.xserver.xkbOptionsを設定します。

      Nix
      services.xserver.enable = true;
      # ... 他の設定 ...
      services.xserver.xkbOptions = "ctrl:swapcaps";
      
    • TTY(仮想コンソール)でも適用したい場合:

      Nix
      console.useXkbConfig = true;
      
  2. 設定を適用するため、システムをリビルドします。

    Bash
    sudo nixos-rebuild switch
    

4. Wayland (より包括的な方法)

WaylandではX11のsetxkbmapのようなツールが効かない場合がありますが、多くの環境でGNOME TweaksNixOSの設定(上記参照)で対応できます。

より汎用的なキーリマップツールとして**xremapkanata**などがありますが、これらは別途インストールと設定が必要になり、カーネルレベルで動作させる場合はより複雑になります。通常は上記1〜3の方法で十分です。

 了解です。以下は VLC の Lua 拡張 (プラグイン) で、再生中のファイルをゴミ箱に送る(もしくは削除する)処理を行うものです。重要な点から先に: 注意 :VLC の Lua 拡張で「右クリックメニューそのもの」を直接変更することはできません(VLC のネイティブ...