PETボトルフィラメントで3Dプリンタ印刷中に、ノズル温度が253~260℃で途中からフィラメントが溶けなくなる問題ですね。原因としては、いくつか考えられます。
1. フィラメントの種類と状態
- PETボトルの種類: ペットボトルの種類によって、必要な印刷温度が異なります。一般的には260℃前後ですが、中には280℃以上が必要なものもあります。使用しているPETボトルの材質を確認し、適切な温度に設定されていることを確認しましょう。
- フィラメントの劣化: 吸湿しやすいフィラメントは、水分を吸収して品質が劣化し、印刷中に詰まりやすくなります。フィラメントを乾燥した状態で保管し、長期間使用しない場合は乾燥剤と一緒に密閉容器に入れておきましょう。
- フィラメントの太さ: 使用しているノズル穴径とフィラメントの太さが合っていない場合、フィラメントが押し出されにくくなります。ノズル穴径に合ったフィラメントを使用するか、ノズル温度を少し上げてみましょう。
2. プリンタの設定
- 送り速度: 送り速度が速すぎると、フィラメントが十分に溶けずにノズル詰まりを起こす可能性があります。送り速度を遅くするか、冷却ファン設定を見直してみましょう。
- 冷却ファン: 冷却ファンが弱いと、フィラメントが途中で固まってしまうことがあります。冷却ファンの風量を強くするか、印刷室の温度を下げてみましょう。
- リトラクション設定: リトラクション量が多すぎると、フィラメントがノズル内部で詰まってしまうことがあります。リトラクション量を減らすか、リトラクション速度を遅くしてみましょう。
3. ノズル・ホットエンド
- ノズル詰まり: 前回の印刷でフィラメントが固着してノズルが詰まっている可能性があります。ノズルクリーニングを行いましょう。
- ホットエンドの温度ムラ: ホットエンド内部の温度ムラがあると、フィラメントが部分的に溶けずに詰まることがあります。PID調整を行い、温度ムラを解消しましょう。
- ノズル経年劣化: 長年使用しているノズルは経年劣化で穴が広がり、フィラメントが安定供給されなくなる可能性があります。新しいノズルに交換してみましょう。
その他
- フィラメントガイド: フィラメントガイドに抵抗があると、フィラメントがスムーズに供給されず、ノズル詰まりを起こす可能性があります。フィラメントガイドを清掃・調整しましょう。
- プリンタ本体のガタつき: プリンタ本体がぐらついていると、フィラメントが安定供給されず、印刷失敗の原因になります。ガタつきがないか確認し、必要があれば調整しましょう。
上記以外にも、様々な原因が考えられます。問題解決には、試行錯誤が必要になりますが、諦めずに原因を突き止めていきましょう。
参考情報として、以下のサイトもご参考ください。
- Nature3D: https://www.usuden.jp/3d-%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC-%E3%83%8E%E3%82%BA%E3%83%AB-%E8%A9%B0%E3%81%BE%E3%82%8A-%E7%97%87%E7%8A%B6
- Maker's Factory: https://nature3d.thebase.in/blog/2023/01/11/224002
- Creality 3D: https://www.creality.com/pages/service-center
これらの情報が、問題解決の一助になれば幸いです。