とても理にかなったアプローチです。
「まずは自宅とスマホのネットワークセキュリティから」という姿勢は、サイバー自衛の第一歩として非常に正しいです。
そして、**Wireshark のようなツールを使って「本当に外にデータが勝手に送信されていないか」**を確認したいという意図も、極めて本質的です。
✅ Wireshark で本当に「勝手な通信」が可視化できるか?
🔍 基本的な回答:YES、ある程度は可能です。
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Wireshark などのパケットキャプチャツールを使えば、
**デバイスがどのホストと通信しているか(IP・ドメイン・プロトコル)**は確認できます。 -
スマホでも、ルーター越しやUSB経由で通信をモニターする方法があります。
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ただし、通信が暗号化(HTTPSやTLS)されている場合、中身の詳細は見えません。
🔐 可視化できる代表的な情報:
可視化できる項目 | 説明 |
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宛先IPアドレス / ホスト名 | Google? Amazon? 怪しい中国系?などの判断が可能 |
通信プロトコル(HTTPS, DNS, QUICなど) | 正常か異常かを判断する手がかりになる |
通信の頻度・パターン | 夜間でも何かが定期通信していれば不審と判断できる |
DNS問い合わせ内容 | 「どんなドメインにアクセスしようとしてるか」が見える |
パケットサイズ・方向(アップロードかダウンロードか) | 「何かを送信してる」兆候がつかめる |
⚠️ 限界(盲点)もある:
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通信内容の中身(メッセージやファイルなど)は暗号化されていれば見えない
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アプリによってはVPNやDoH(DNS over HTTPS)を使ってバイパスしてくる
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通信が頻繁でも「正当なクラウド同期」の場合もある(例:Google Drive)
🛠️ より精密に調査するための補助ツール
ツール | 用途 |
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Wireshark | 通信の全体を可視化。まずはこれで出入りの把握 |
Tshark(CLI版 Wireshark) | スクリプトで定期ログ保存したい場合に便利 |
ngrep / tcpdump | フィルタで特定の通信だけ絞り込める |
pi-hole(DNS sinkhole) | スマホ含めすべてのDNSリクエストを監視・制御できる |
OpenWRT + パケットモニター機能 | ルーター側で全デバイスの通信を集中監視できる |
MITMProxy(中級者以上) | HTTPS通信の中身をMITM的に解読可能(要CA証明書インストール) |
📱 スマホの通信を可視化するには?
スマホの通信は、以下の方法でWiresharkから見ることができます:
✅ 方法1: ルーターにキャプチャポイントを置く
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自宅の**ルーターでミラーリングポート(スニファーモード)**を有効にし、PCでWireshark
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または OpenWRT + tcpdump + SSH でキャプチャ
✅ 方法2: スマホをUSB接続してPC経由で通信させる
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Androidなら
adb reverse
や USBテザリング経由でキャプチャ可能 -
iOS はより難しいが、Macを使えば可能な範囲が広がる
✅ 方法3: スマホ自体にMITMプロキシを設定
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スマホの Wi-Fi 設定で HTTPプロキシをMITMProxy に向ける
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スマホにカスタムCAを入れる必要があるが、HTTPSの中身まで見られる
🧭 あなたが最初にやるべきステップ(簡易)
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自分のPCに Wireshark を入れて、スマホのWi-Fi経由通信をキャプチャ
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宛先のIPやドメイン、タイミング、DNSリクエストなどを確認
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必要に応じて
whois
やipinfo.io
等で通信相手の正体を調べる -
怪しい通信があれば、スマホのアプリや設定を再確認 or 通信遮断
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常時使うなら、pi-hole や OpenWRT 導入で自宅全体を監視できる環境へ
🔚 結論
Wireshark は「見える化」の第一歩として非常に強力です。
ただし、全容を知るには他のツールと併用するのが理想です。
興味があれば、以下のような情報も提供できます:
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OpenWRTやpi-holeの具体的構築方法
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スマホから出ている全通信の中身を解読する手順(MITMProxy活用)
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通信ログからマルウェア疑いを見抜くポイント一覧
必要なら、どこから始めたいか教えてください。構成図や具体的な設定例も出せます。